上の子へのプレゼント|お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子へ

きょうだいが生まれるとき、親がいちばん気にしているのは贈り物そのものではなく、上のお子さんが不安定にならないかどうかです。先に反応のほうを整理してから、贈り物の話をします。

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はじめに: どれも必ず起きるものではありません

きょうだいが生まれたときの上の子の反応は、出る子と出ない子がいて、出方も時期もばらばらです。以下に挙げるのは「起きやすい形」であって、これが起きないとおかしいということでも、起きたら問題だということでもありません。

出るとしたら、生まれた直後より少し落ち着いてきたころ(数週間から数か月後)に出ることが多いと言われます。里帰りから戻った、来客が減った、親が下の子の世話に慣れてきた──周りが落ち着いた時期に、遅れて出てきます。

起きやすい 5 つの反応

1できていたことができなくなる

いわゆる赤ちゃん返りです。おむつが外れていたのに戻る、自分で食べていたのに食べさせてほしがる、抱っこをせがむ。手がかかる状態に戻ることで、下の子と同じ扱いを取りにいっていると説明されることが多い反応です。

やってみること: 求められたぶんは応じてしまってかまいません。「お兄ちゃんでしょう」で止めると、別の形で出てくることがあります。

避けたいこと: 下の子と比べる言い方(あの子はできるのに、など)。

2下の子に手が出る・意地悪をする

叩く、つねる、泣かせる。悪意というより、親の反応がいちばん強く返ってくる行動を選んでいることがあります。心配なのは行動そのものより、それが唯一の呼びかけ手段になってしまうことです。

やってみること: 行動は止めます。そのうえで、手を出さなくても親が来る場面を意識的に作ります。

避けたいこと: 止めるときに人格の話にすること(意地悪な子ね、など)。

3急に聞き分けがよくなる

手がかからなくなり、自分のことは自分でやり、下の子の世話まで焼く。助かる反面、無理をしているだけの場合があります。上の子が我慢しているかどうかは、外からはいちばん分かりにくい型です。

やってみること: 「助かる」と言葉にして返します。あわせて、何もしなくてよい時間を意識的に作ります。

避けたいこと: できて当たり前として扱うこと。褒める回数が減りやすい型です。

4興味を示さない

下の子を見ない、話題にしない、いないかのように振る舞う。関心が無いのではなく、どう扱っていいか決めかねていることがあります。年齢が上がるほどこの形になりやすいと言われます。

やってみること: 無理に関わらせません。同じ部屋にいるだけで十分です。

避けたいこと: 「かわいくない?」と同意を求めること。答えを持っていないところに答えを求めることになります。

5外で崩れる

家では落ち着いているのに、園や学校で不安定になる。家で我慢しているぶんが外に出ていることがあります。親からは見えないので、園から知らされて初めて気づく形です。

やってみること: 園や学校に、下の子が生まれたことを先に伝えておきます。見てもらう目が増えます。

避けたいこと: 家での様子だけで判断すること。

「やってみること」は、効果が保証されているものではありません。うまくいく家庭もあれば、そうでない家庭もあります。長く続く場合や、生活に支障が出ている場合は、園や自治体の相談窓口、かかりつけの小児科など、様子を見てもらえる相手に一度話してください。

型によらず効きやすいこと

  • 上の子とふたりだけの時間を短くても作る。長さより回数です。5 分でも、下の子がいない状態で向き合う時間があるかどうかで変わります
  • 呼び方を変えない。「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」に呼び方が変わると、名前で呼ばれる回数が減ります。役割ではなく名前で呼ぶ時間を残します
  • 下の子の世話を手伝わせすぎない。頼られるのが嬉しい子もいますが、当てにされる側に回ると休めません。頼むなら「やらなくてもいい」と一緒に伝えます
  • 来客に先回りする。お祝いの品も視線も下の子に向きます。来る人にひとこと伝えておくだけで、上の子に向く言葉の数が変わります
  • 生まれる前のことを話す。上の子が赤ちゃんだったころの話、そのときどうだったか。いまの自分も同じように扱われていたと分かることが、いちばん効くという声が多い

贈り物を選ぶなら

「上の子にも何か」と考えるのは自然なことです。ただし、物で埋めようとすると、物が増えるだけで終わることがあります。選ぶときの見どころを挙げます。

  • 親の手が空かないときに、ひとりで遊べるもの。授乳中や寝かしつけ中に手持ち無沙汰になる時間が、いちばんつらい時間です
  • 下の子と取り合いにならないもの。月齢が離れていれば当面は問題ありませんが、1〜2 年で追いつきます
  • 「あなたのもの」だと分かるもの。名前が入っている、その子だけのもの、という形が伝わりやすい
  • 下の子から贈るという形にできるもの。「赤ちゃんから、お兄ちゃんへ」という渡し方をする家庭があります。関係の始まりを作る形です

渡すタイミング

入院中や退院直後に渡す家庭が多いですが、少し遅らせるのも一つの手です。生まれた直後は物も人も一度に増えて、上の子にとっては情報が多すぎます。周りが落ち着いて、反応が出はじめるころに渡すほうが届くこともあります。

絵本という選択肢

きょうだいが生まれることを扱った絵本は市販のものが多くあります。生まれる前に読んでおくと、これから何が起きるかの予告になります。年齢に合う分量の選び方は0〜6 歳の年齢別の絵本の選び方に、読み方は読み聞かせのコツにまとめました。

わたしたちが作っているのは、お子さんの写真と名前からその子が主人公の物語を書き起こすオーダーメイドの絵本です。上のお子さんを主人公にすれば、その子の側から見た「きょうだいができた話」になります。対象年齢は 3 歳からです。贈り方は出産祝いに贈るオーダーメイド絵本に、誕生日に合わせるなら誕生日プレゼントに贈るオーダーメイド絵本に書いています。

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