卒園記念品と卒園祝い|一人あたりの予算から決める

卒園の記念が決まらないのは、選ぶものが多いからではなく、誰が用意するのかが決まっていないからです。まず 4 つの系統に切り分けて、いちばん手間のかかる保護者会の記念品を予算帯ごとに整理します。

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はじめに: 決まらない原因は「誰の仕事か」です

卒園の記念が決まらないとき、たいてい詰まっているのは品物ではありません。誰が何を用意することになっているのかが決まっていないだけです。まず 4 つの系統に切り分けてください。

園が用意するもの卒園証書、アルバム、記念の品
園の予算で毎年決まっている場合がほとんどで、保護者が口を出す余地はありません。ここに何が含まれるかを知らないまま保護者会で別のものを決めると、同じような品が二重になります。まず園に聞くのが最初の一手です。
保護者会・有志が用意するもの園への寄贈品、先生への贈り物、子どもへの記念品
いちばん手間がかかり、いちばんもめやすい系統です。人数で割った一人あたり単価が判断の軸になります。この記事の中心はここです。
家庭で残すもの作品、写真、手紙、身につけていたもの
誰の許可も要らず、費用もほとんどかかりません。それでいて、あとから見返す頻度がいちばん高いのはたいていこちらです。
親族から贈るもの卒園祝い
祖父母やおじ・おばから本人へ。入学祝いと一緒にする家庭も多く、その場合は 3 月にまとめて渡す形になります。

なお、保護者側で何も用意しない園もあります。園がすべて用意し、保護者会からの品は受け取らないという方針です。これは冷たいのではなく、家庭ごとの負担を揃えるための決めごとであることが多い。用意しないという結論も普通のことです。

動く前に園へ確認すること

保護者会で話し合いを始める前に、園に聞いておくと後戻りがなくなります。順番を逆にすると、決めたあとで全部やり直しになります。

  • 保護者会からの品を受け取っているか。園や自治体の方針で受け取れない場合があります。とくに公立の園では、職員個人が物を受け取れない決まりのことがあります
  • 園が何を用意するか。アルバムや記念品が園から出るなら、保護者会は別のものにする必要があります
  • 名簿を出してもらえるか。名前を入れる品は名簿が要ります。個人情報の扱いとして、園から直接業者へ渡す運用にしている場合もあります
  • 式の当日に配れるか。式の進行に組み込めるか、後日渡しになるかで、選べるものが変わります
  • 去年はどうだったか。前年の役員に聞くのがいちばん早い。金額・品目・失敗した点まで残っていることがあります

一人あたりの予算帯で決める

記念品の話が長引くのは、総額で議論しているからです。人数が変われば総額も変わるので、話が着地しません。先に一人あたりの単価を決めると、候補は数個まで絞れます。

以下は目安の帯です。園・地域・人数によって大きく変わります。この額でなければおかしい、というものではありません。

〜300 円全員に同じものを配る帯

文具 1 点、シール、小さな缶バッジなど。名前を入れると単価が跳ね上がるので、この帯では名入れをしないのが普通です。予算が少ないこと自体は問題になりません。子どもは配られたその日に喜べば十分で、長く残ることは求められていない帯です。

300〜800 円名前が入る帯

名前入りの文具、タオル、小さなフォトフレームなど。一人ずつ名前が違うため、発注のときに名簿を渡すことになります。表記ゆれ(旧字体、長音の有無)で作り直しが発生しやすいので、名簿は園から出るものをそのまま使い、保護者に一度確認してもらってください。

800〜1,500 円形として残る帯

アルバム、文集の印刷、置き時計など。この帯から「記念品らしさ」が出ますが、同時に好みの差も出ます。全員分を一種類に揃える以上、飾る場所を取らないものを選ぶほうが無難です。制作に時間がかかるものは、卒園式に間に合う締切から逆算して発注時期を決めてください。

1,500 円〜合意が要る帯

一人ずつ中身の違うものが作れる帯ですが、金額が上がるほど「そこまでしなくてよい」という声が出ます。全員から集める前提なら、集金の負担が家庭ごとに違うことを踏まえて、上げる理由を先に説明できるかどうかで決めてください。有志だけで用意して、参加は任意にする形もあります。

集金と人数の扱い

  • 端数が出ることを先に伝えておく。発注単位の都合で、一人あたりの計算どおりにはなりません。余った分をどうするかを決めておかないと、最後にもめます
  • 人数は当日まで動きます。転園・欠席があるので、予備を何個持つかを決めてから発注してください
  • 立て替えを一人に集中させない。金額が大きくなるほど、立て替えた人の負担が見えなくなります

先生への贈り物

いちばん判断が難しいところです。前提として、受け取れない園があります。断られること自体は珍しくないので、先に確認してください。断られたあとに用意し直すのは、時期的にかなり厳しくなります。

  • 保護者会としてまとめる。個人から渡す形にすると、渡す人と渡さない人が出て、家庭ごとの負担も揃いません。まとめるほうが誰にとっても楽です
  • 金額より、寄せ書きや子どもの言葉のほうが残ります。品物が受け取れない園でも、手紙や色紙は受け取ってもらえることが多い
  • 担任以外にも関わった先生がいます。補助の先生、給食や事務の方、送迎の担当。人数を数えてから予算を割ってください

謝恩会をやるかどうか

先生を招いて保護者が主催する謝恩会は、行う園と行わない園があります。行う場合は会場・進行・費用の負担が一気に増えるので、記念品と同時に決めようとしないでください。やるかどうかを先に決め、やらないなら記念品だけに集中したほうが、結果として満足度が高くなります。

家庭で残すもの

費用も許可も要らないのに、あとから見返す頻度がいちばん高いのはこちらです。式が終わってからでは集められないものがあるので、卒園までのうちに手をつけておいてください。

  • 持ち帰る作品は、その場で写真に撮る。全部は保管できません。撮っておけば、現物を手放しても残ります
  • 身につけていたものを 1 つだけ残す。帽子でも上着でも、毎日使っていたものはそれだけで記録になります
  • 本人が何と言っていたかを書き留める。園でのできごとの話し方は、この年齢の数か月でも変わります。写真には残らない部分です
  • 親からの手紙は、卒園する前に書き始める。式が終わってから書くと「大きくなったね」だけになりがちです。まだ通っているうちに書き始めるほうが、細かいことが残ります

親族から贈る卒園祝い

祖父母やおじ・おばから本人へ贈る場合の目安です。入学祝いと一緒にする家庭が多く、その場合は 3 月にまとめて渡し、金額も入学祝いの側で考えます。

  • 祖父母から: 卒園単独なら 5,000〜10,000 円あたりで語られることが多い帯です。入学祝いとまとめるほうが一般的で、その場合はこの額を別に足しません
  • おじ・おばから: 3,000〜5,000 円あたり。卒園だけを単独で贈る例は多くありません
  • 友人・近所から: 金銭ではなく品物だけ、という形がほとんどです。相手にお返しを考えさせない範囲に収めます

のしの表書き、贈る時期、お返しの考え方は入学祝いと共通なので、入園・入学祝いの相場と贈る時期にまとめてあります。そちらをご覧ください。

絵本を選ぶなら

卒園の年齢は、読んでもらう本から自分で読む本に移る境目にあたります。年齢ごとの分量の目安は0〜6 歳の年齢別の絵本の選び方にまとめました。

わたしたちが作っているのは、お子さんの写真と名前からその子が主人公の物語を書き起こすオーダーメイドの絵本です。園で過ごした数年をそのまま物語にできるので、家庭で残すものとしては上に挙げた「本人が何と言っていたか」を残す方法の一つになります。進め方は入学祝い・入園祝いに贈るオーダーメイド絵本に、同じ年頃の行事として七五三に贈るオーダーメイド絵本にも書いています。

なお、保護者会の記念品として全員分を用意する用途には向きません。一人ずつ内容が違うため、人数分をまとめて短期間で作る使い方は想定していないためです。家庭で 1 冊、あるいは親族からの贈り物としてお考えください。日付が決まっている場合は先にお問い合わせください

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