お宮参りとお食い初め|正解が無い論点を並べる

この 2 つの行事は、調べるほどサイトごとに書いてあることが違います。実際に地域と家で割れているからです。この記事では「正しいやり方」を書かず、決まっていない論点をそのまま並べます。

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はじめに: 食い違って見えるのは、本当に割れているからです

お宮参りとお食い初めを調べると、サイトごとに書いてあることが違います。これはどれかが間違っているのではなく、実際に地域と家で割れているからです。何百年も各地で別々に続いてきた行事なので、揃っているほうが不自然です。

そこでこの記事では「正しいやり方」を書きません。代わりに、割れている論点をそのまま並べます。どちらを選んでも構わない、と分かっているほうが決めやすいためです。

なお、どちらの行事もやらない家庭があります。信仰との関係で行わない家も、体調や事情で見送る家もあります。省略ではなく別の選択です。

お宮参りで割れる 6 つの論点

生まれた土地の神様に、無事に生まれたことを報告する行事とされています。上から順に、決まっていないところです。

いつ行くか

生後 1 か月ごろ / 気候のよい時期まで待つ

男の子は生後 31 日目、女の子は 32 日目という言い方が広く知られていますが、これも地域によって違います。真夏や真冬に生後 1 か月が来る場合、数か月ずらす家庭は珍しくありません。母体の回復も赤ちゃんの体調も個人差が大きいところなので、日数を守ることが目的にならないようにしてください。

誰が抱くか

父方の祖母 / 母親 / 決めない

父方の祖母が抱くという慣習が知られていますが、これは産後の母親の体を休ませるためだったという説明がよくされます。いまは母親が抱く家庭も、交代する家庭も普通です。慣習を知っている親族がいる場合は、当日その場で決めるより先に話しておくほうが穏やかに済みます。

誰が来るか

両家の祖父母 / 片方 / 親子だけ

全員そろえる家庭もあれば、親子だけで行く家庭もあります。遠方の祖父母を呼ぶかどうかは移動の負担と相談です。呼ばなかった側にあとから写真を送る、という運用にしている家庭も多い。

服装

祝い着(掛け着)/ ベビードレス / 普段着に近いもの

赤ちゃんに祝い着を掛ける形が伝統的とされますが、レンタルにするか、購入するか、洋装にするかは自由です。親の服装も、和装・スーツ・きれいめの普段着と幅があります。神社に決まりがあるわけではありません。

神社をどこにするか

その土地の神社 / 有名な神社 / 里帰り先

本来は住んでいる土地の神様にあいさつする行事とされるので、近所の神社で構いません。里帰り中なら実家の近くになります。混雑や駐車場の有無のほうが、当日の負担には効きます。

ご祈祷を受けるか

受ける / 参拝だけ

受ける場合は初穂料を納めます。金額は神社によって違うので、先に電話で聞くのが確実です。のし袋の書き方は七五三と同じなので、そちらの記事にまとめました。受けずに参拝だけで済ませる形も普通で、その場合は必要ありません。

初穂料ののし袋の書き方(水引・表書き・誰の名前を書くか)は七五三と共通なので、七五三のお祝いと費用にまとめました。そちらをご覧ください。

お食い初めで割れる 6 つの論点

生後 100 日ごろに、食べ物に困らないようにと願って行う行事です。こちらも決まっていないところを並べます。

いつやるか

生後 100 日ちょうど / 前後の都合のよい日

百日祝いとも呼ばれますが、110 日や 120 日に行う地域もあります。ちょうどの日にこだわらず、家族が集まれる日に寄せる家庭がほとんどです。

誰が食べさせる真似をするか

最年長の同性の親族 / 親 / 決めない

その場にいる最年長の同性の親族が務めるという言い方が知られています。ただし全員そろう前提の慣習なので、親子だけで行うならその限りではありません。

献立をどこまで揃えるか

一汁三菜を整える / 数品だけ / 用意された膳を頼む

尾頭付きの魚・赤飯・吸い物・煮物・香の物という組み合わせがよく紹介されます。全部そろえる家庭もあれば、大人の食事に一品足すだけの家庭もあります。いずれにせよ赤ちゃんが実際に食べるわけではなく、口元に運ぶ真似をする行事です。

石をどうするか

使う / 使わない

丈夫な歯が生えるようにと願って、膳に小石を添える習わしがあります。これを歯固め石と呼びます。神社で借りて返す地域、川原で拾う地域、使わない地域があり、代わりに固い食べ物を置く土地もあります。

器を用意するか

専用の漆器 / 手持ちの食器 / 借りる

男児は朱塗り、女児は黒塗りといった言い方がありますが、これも地域で逆のことがあります。一度きりのために買わない家庭も多く、手持ちの器で行うのは省略ではありません。

家でやるか、外でやるか

家 / 外食 / やらない

お店に膳を頼む形も一般的になっています。生後 3 か月ほどの赤ちゃんを連れての外出は負担も大きいので、家で簡単に済ませる判断も普通です。

赤ちゃんに実際に食べさせる行事ではありません。この時期に何をどう食べさせるかは月齢と発達によって大きく違い、家庭で判断する話でもないので、この記事では扱いません。かかりつけの医師や自治体の窓口にご相談ください。

その前にあるお七夜

生後 7 日目に名前をお披露目する行事です。産院にいる時期と重なることも多く、簡略にする家庭が多いとされます。名前を書いた紙を飾って写真を撮るだけ、という形もよく見られます。

名前をどう決めたかを言葉にして残しておく話は名前の由来を子どもに伝えるにまとめました。この時期にやっておくと、あとから思い出そうとするより正確に残ります。

割れているときの決め方

論点が割れていると分かっても、当日は一つに決めなければなりません。揉めやすいのはたいてい同じ場所です。

  • 母子の体調を最優先にする。これだけは論点ではありません。日程・場所・所要時間は全部ここから逆算します
  • 慣習を持っている人に先に聞く。当日に「うちはこうだった」が出ると引き返せません。事前に一度聞いておくと、採用しない場合でも角が立ちません
  • 両家で違ったら、どちらも通さない手がある。片方に合わせると片方が下りたことになります。「今回はうちのやり方で」と夫婦で決めるほうが、あとに残りません
  • 写真だけは先に決めておく。誰が撮るかを決めていないと、当日は全員が抱っこ役に回って一枚も残りません
  • 途中でやめてよい。泣き止まない、寝てしまう、は普通に起きます。切り上げた記録もあとから読むと面白いものになります

贈り物・お祝いをいただいたとき

どちらの行事も、身内で行うものなので外部からお祝いをいただく場面は多くありません。祖父母が衣装や食事の費用を持つ形が中心になります。

出産祝いをいただいた場合の相場・のし・贈る時期は出産祝いの相場・のし・メッセージ例文に、お返しの考え方は出産内祝いの基本にまとめてあります。この記事では扱いません。上のお子さんがいる場合に起きやすいことは上の子へのプレゼントに書きました。

次の区切りは生後 6 か月です

お食い初めのあと、次に行事らしいものが来るのは生後半年ごろ。こちらは近年広まったもので古い作法が無く、性質がまったく違います。ハーフバースデーの祝い方にまとめました。

この時期に残しておけるもの

この時期の行事は、写真が大量に残るのに何を考えていたかがまったく残りません。毎日が忙しく、書き留める余裕がないためです。日付と、その日にあったことを一行だけでも残しておくと、あとから読める記録になります。

わたしたちが作っているのは、お子さんの写真と名前からその子が主人公の物語を書き起こすオーダーメイドの絵本です。対象年齢は 3 歳からなので、生まれたばかりのお子さん本人がすぐ読めるものではありません。数年後に読める一冊として作っておく形になります。考え方は出産祝いに贈るオーダーメイド絵本に、誕生日に合わせるなら誕生日プレゼントに贈るオーダーメイド絵本に書いています。

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